(ニュース記事)
ソース:https://www.gov.uk/government/news/climate-scientists-and-actuaries-show-the-sting-in-climates-tail

GAD*(Goverment Actuary’s Department:政府アクチュアリー局、英国)アクチュアリーが共同執筆した気候リスクに関する新しい報告書は、最新の気候研究に基づいている。これはアクチュアリーと科学者のコラボレーションであった。

Government Actuary’s Department(政府アクチュアリー局)
2024年3月28日発行

気候リスクと地球温暖化について新たに発表された報告書には、政府アクチュアリー局(GAD)のアクチュアリーによる専門知識と分析が盛り込まれている。

「Climate Scorpion – the sting is in the tail(気候サソリ、刺は尾に有り)」は、アクチュアリー会(Institute and Faculty of Actuaries、 IFoA )とエクセター大学(University of Exeter)による気候リスクに焦点を当てた2番目の共同報告書である。本報告書はいくつかの研究に基づく知見とこれらに対応するための行動推奨事項を強調している。

評価と伝達
報告書は気候変動リスクを現実的に評価し、効果的に政策立案者に伝えるためにはリスク管理手法を用いるべきであると結論付けている。これは、長期的な政策決定を後押しし、前向きな転換点を加速させることになるだろう。

GADのアクチュアリーであるジョージ・ベデナムは報告書の共著者の1人であり、IFoAの生物多様性作業部会のメンバーである。この報告書は、アクチュアリーと地球システム科学者の共同で作成した。

この報告書は最新の気候研究に基づき5つの重要な研究知見を提示した。

  1. 2023年に加速した地球温暖化は一時的ではない可能性がある
  2. 地球温暖化の進行は、現在、地球全体により深刻な影響を及ぼしている
  3. 摂氏1.5度の閾値を超える可能性が高いため、カーボンバジェット(炭素予算)を再調整する必要がある
  4. 地球の気候はこれまで考えられていたよりも温室ガスに敏感である可能性がある
  5. 温暖化が進むと、複数の気候変動の転換点を引き起こすリスクが高まる

新しいフレームワーク
この報告書は、気候、自然、経済、社会のリスク評価を組み合わせて、現在および将来にわたって社会に生態系サービスを提供し続ける自然の能力を評価するプラネタリーソルベンシーフレームワークを取り入れている。

アクチュアリーのゲオルギ・ベデナム氏は、「災害リスクプロジェクトに携わった経験から、報告書の共同執筆を依頼された」と述べている。

「科学者と協力し、サステナビリティコミュニティ全体のアクチュアリーと協力して、このような重要な論文を共同執筆できたことは光栄でした。」

*財務リスク分析、モデリング、アドバイスなどの保険数理ソリューションを提供し、英国の公共部門をサポートする局組織で省庁の部門ではない。

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