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ソース:https://www.ecdc.europa.eu/en/news-events/ecdc-launches-ecdc-lighthouse-community-practice-social-and-behavioural-sciences

European Centre for Disease Prevention and Control(ECDC):欧州疾病予防管理センター
Lighthouse:ライトハウスあるいは灯台

News – 21 Nov 2024

ECDCは感染症の予防と行動のための新しい実践共同体であるECDCライトハウスを立ち上げています。すでに29カ国から400人にせまるメンバーが登録されており、この共同体は、EU/EEA内の地理的な場所にとらわれず、公衆衛生当局、大学、研究機関、市民社会、共同体に基づく組織の専門家をつなぐことを目指しています。

ECDCライトハウスは公衆衛生の専門家やその他のステークホルダーがつながり、学び、協力して、社会や行動の観点から感染症予防の課題に取り組むことを可能にします。これには、抗生物質耐性を抑え、ワクチンで予防可能な疾患や持続可能な開発目標(SDGs)の対象となる疾患を予防するための取り組みの強化が含まれています。

「予防はヨーロッパが直面している最も差し迫った健康上の脅威の幾つかに取り組むための中心となるものです。社会科学と行動科学の可能性を解き放つことは、人々とその共同体を公衆衛生に関与させるために不可欠です。ECDCライトハウスは、EU/EAAを横断する実務者が、人々が健康を守るための正しい決断をできるようにするための新しい方法について協力することを可能にします」と、ECDCディレクターのパメラ・レンディ=ヴァーグナー(Pamela Rendi-Wagner)氏は述べています。

ECDCが2021年に実施した調査では、EU全体で社会的および行動学的研究の能力に大きなギャップがあり、行動研究のEU内の地理的な格差があることが明らかになりました。さらに、この研究では、定性的行動研究よりも定量的研究への依存度が高いことが明らかになりました。最後に、この調査では、公衆衛生政策、プログラム、コミュニケーションの開発における社会的および行動的研究の潜在的な付加価値に対する認識が低いことも指摘され、その実施を支援する機構が不足していることが特定されました。

これに応じECDCライトハウスは、ECDCの強化された任務の礎として開発されました。ECDCライトハウスは、社会科学と行動科学を政策と実践に組み込むことで、知識のギャップを埋め、研究の実践への橋渡しを支援し、EU/EEAの公衆衛生対応を強化することを目指しています。ECDCの疫学と微生物学の専門知識に基づいて、ECDCライトハウス共同体は、感染症の予防と対応における重要な視点として社会科学と行動科学を統合します。

ECDCライトハウスは、EU/EEA諸国で感染症予防に携わる専門家が同僚と交流し、経験を共有し、リソースにアクセスできる、共同の仮想環境を提供します。プラットフォーム機能には、オンライン トレーニング セッション、ウェビナー、専門家主導のディスカッション、スキルの構築とイノベーションの推進を目的とした仲間同士の学習機会が含まれます。

ECDCの目的は、加盟国に力を与え感染症の脅威に対するEUの集団的レジリエンスを強化する、ダイナミックで学際的なネットワークを構築することです。ECDCは、各国の公衆衛生当局、EU機関、国際保健機関とのパートナーシップを促進することで、ECDCライトハウス共同体をより安全で準備の整ったヨーロッパというビジョンの必要不可欠な一部分として位置付けることを目指しています。

概要はここまで■