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ソース:New Era of Smarter Food Safety Blueprint
Modern Approaches for Modern Times (07/15/2021)
(https://www.fda.gov/food/new-era-smarter-food-safety/new-era-smarter-food-safety-blueprint)
エグゼクティブサマリー
私たちを取り巻く世界は急速に変化している。食品分野においても、新たな食品の登場やフードシステムのデジタル化など、我々は革命とも言える変化のただ中にあり、そうした新しい時代には新しいアプローチが必要となる。
当初、この計画書は2020年春に発表の予定であったが、コロナウイルス感染症の世界的流行により延期を余儀なくされた。コロナ禍では市場に前例のない不均衡が生じ、消費者行動の変化や電子商取引の増加などに伴って、我々のこれまでの検査体制やコンプライアンス業務に関する課題も浮かび上がった。危機にあっても全ての国民に安全な食料を確実に届けるためには、データに基づいた即時性の高い新しいアプローチが求められることが明らかになった。
“New Era of Smarter Food Safety”は、様々な技術やツールを駆使して安全且つトレーサビリティに優れたフードシステムを構築するための新しいアプローチを意味する。“Smarter Food Safety”とは、単に技術的なものにとどまらず、シンプルで効率的な新しい手法やプロセス、リーダーシップや創造性、そして文化もその対象となる。
“Smarter Food Safety”の新しい時代を開くために、今後10年間でFDAはどのようなアプローチをとるべきか― ここに述べる施策は、科学とリスクベースのアプローチで人々の健康を守ることを目指した食品安全強化法(Food Safety Modernization Act, FSMA)の施行に際して我々が行った取り組みに基づいている。
この計画書には、FDAの食品安全専門家、消費者、食品業界、テクノロジー企業、連邦・州の規制当局や諸外国の規制機関、そして学術研究機関の考えが反映されている。関係者が協力して、食品を瞬時に供給元まで追跡するシステムの構築、新しいデータ分析技術を用いた食中毒の予防強化、汚染食品や偽ブランド食品が消費者の口に入るのを防ぐためのリアルタイム警告システムの構築などが想定されており、教育、情報伝達、およびデータ共有によって安全な食料供給を確保するための枠組みを目指している。
この計画書では、トレーサビリティの向上、予測分析の強化、より迅速なアウトブレイク対応、新しいビジネスモデルへの取り組み、食品汚染の低減、食品安全文化の構築推進といった達成可能な目標を設定した。食品安全に向けた新しいアプローチを確立するため、政府、業界、民間の公衆衛生関係者の協力体制についても述べる。デジタル技術を駆使した安全なフードシステムを構築するべく改革を推進していきたい。
本概要はここまで■