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ソース:https://www.cdc.gov/healthywater/drinking/drinking-water-week.html
CDC: Centers for Disease Control and Prevention

1日に何回水道の水を使うか、考えたことはありますか。飲料水週間(2022年5月1〜7日)では、私たちの生活を支える飲料水がどこから来て、その安全がどのように保たれているのかを考えます。

連邦、州、および地方組織は、コミュニティと協力して、湖や川、地下水といった水源の保護に継続的に取り組んでいます。壊れた浄化槽の修理や下水道の維持管理により、水源に汚水が入り込むのを防ぐとともに、公共用水システムの規制・監視を行って安全な飲料水の供給に努めています。

飲料水週間とは

「飲料水週間」は、私たちの日常生活の中で飲料水が果たす重要な役割を知るために、毎年5月に全米水道協会(American Water Works Association)が行う行事です。今年のテーマは「There When You Need It」で、必要な時にいつでも高品質の飲料水を利用可能にするために、水道の専門家達が24時間体制で行っている作業に焦点を当てます。

水道水の安全を守る

安全な飲料水の提供は、20世紀における最も重要な公衆衛生上の成果の1つです。水処理技術の向上により、国民は安全な水を利用できるようになり、健康や繁栄、寿命の延びにつながったということができるでしょう。
政府の規制により、水源の汚染は改善されましたが、配水システムや貯蔵タンクにおける汚染の可能性もあり、安全な飲料水を届けるためには細菌や化学物質の除去が依然として重要です。

環境保護庁(Environmental Protection Agency, EPA)は、公共用水システムの水質を規制しており、各公共用水システムは、年次消費者信頼度レポート(CCR)を提出して、地域の飲料水の水質に関する情報を顧客に提供しなければなりません。
さらにCDCのEnvironmental Public Health Tracking Networkでは、各地の水道に含まれる可能性の高い化学物質に関して情報やデータを集めています。

飲料水と私有井戸
私有井戸については、いくつかの州が規制を行っていますが、EPAの規制は適用されません。私有井戸を利用するアメリカ人は4,300万人で、所有者は、井戸を守るための措置を講じ、少なくとも年1回水質検査を受けて、細菌や化学物質が含まれないことを確認する責任があります。
井戸の維持管理、新設、水質検査の際は、地域の保健部門や井戸の専門家のサポートを受けることができます。またCDCのSafe Water for Community Health (Safe WATCH)プログラムでは、個人所有の飲料水システムによる有害物質への暴露を減らすため、保健部門をサポートしています。

飲料水システムの課題
アメリカの飲料水システムには100年以上使用されているものもあり、老朽化によるパイプのひび割れ、水道本管の破損などの問題は、細菌や化学物質の混入リスクを高め、飲料水に関する勧告につながる可能性があります。米国水道協会は、人口増加に伴う需要を満たすため、飲料水システムの修理・拡張に、今後25年間で約1兆ドルの費用がかかると見積もっています。
また、温暖化に伴い、化学物質や毒素による水源汚染の可能性も指摘されています。

CDCの活動
上記課題に対処するため、CDCでは以下のようなプロジェクトを行っています。

健康への影響に関する研究
●水媒介性の病気による患者数、救急外来受診、入院、死亡者数、および医療費の推定・見積もり
●公共用水システムの配水管の圧力低下による健康への影響と水質の問題を評価
●サンプリングや水質試験、水質監視の手法の改良

水系感染症の予防と公衆衛生の保護
●各地の保健当局に対し、飲料水関連の疾病調査、報告、予防をサポート
●長期間停止後に再開される建物(学校など)の水システムの安全性を確保するためのガイダンスを作成
●EPA、州および地方の保健機関などと協力して、飲料水政策と研究の優先順位に関するガイダンスを提供
●国内のパートナーと協力して、安全な飲料水プログラムの改善に関する技術支援、トレーニング、およびガイダンスを提供
●飲料水に関連する感染症の発生を監視
●私有の飲料水システム(井戸など)を使用する人々への各保健部門のサービス強化に関するリソース開発
●水関連の緊急事態に対応するためのツールやリソースの開発
●公衆衛生機関を支援して、飲料水プログラムを強化、井戸などの私有飲料水システムの問題に対処
●科学的知見を用いて、水系感染症予防のための活動、教育、政策、実践状況を改善
●水質データの改善を通して、リスク特定、汚染物質への暴露防止、地域社会の懸念に対処
●水道水へのフッ素添加を全国規模で主導

本概要はここまで■