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Published:16 November 2023
ソース:https://www.efsa.europa.eu/en/news/smoke-flavourings-qa-wim-mennes-efsas-working-group-chair-flavourings

スモークフレーバーは、魚、肉、乳製品などの特定の食品を保存するために長年使用されてきた伝統的な燻製の代替として機能しています。燻製工程によっても味は変化します。

スモークフレーバーには防腐剤のような機能はありませんが、食品に添加するとスモーキーな味がします。

EFSAはEU市場で販売されている8種類[1]のスモークフレーバーの安全性を評価しました。その認可は、適用される法律に従って更新期限がおとずれていました。

EFSAの香料に関するワーキンググループ議長であるWim Mennes氏がこの評価で得られた主な知見と次のステップについて案内してくれました。

まず、スモークフレーバーはどのような食品に使用されていますか?
スモークフレーバーは、従来の燻製プロセスの代替として、肉、魚、チーズなどの食品に添加されます。その一方で、スープ、ソース、飲み物、ポテトチップス、食用氷、菓子類などの他の食品の香料としても使用できます。

EFSAはなぜその安全性を評価したのでしょうか?
EFSAのスモークフレーバーに関する取り組みはEU法によって定義されており、スモークフレーバーは市場に出す前に安全性を評価する必要があります。また、現在市場に出回っているものは、認可期間が終了する前に再評価する必要があります。

今回評価した8つの製品は過去10年間EU市場に流通しており、申請者は欧州委員会に対し追加の10年の認可を延長するよう要求しました。現在EU市場にあるその他の2製品については認可の更新を要求しませんでした。

それでは健康リスクにはどのようなものがあるのでしょうか?
利用可能な科学的証拠に基づき8つのスモークフレーバーのいずれについても遺伝毒性に関する懸念を排除できませんでした。

遺伝毒性とは化学物質が細胞の遺伝物質に損傷を与える能力です。細胞内の遺伝情報の変化や突然変異はがんや遺伝性疾患などの症状を発症するリスクを高める可能性があります。

この種の毒性については、安全なレベルを定義することはできません。

EFSAは過去にこれらの香料を評価しましたか?
はい、2009年から2012年の期間、私たちは欧州委員会とEU加盟国による使用の認可可否についての決定に情報を提供するため、それらの評価を行いました。

その際にパネルは、提案された使用レベルでの安全マージンが不十分であるため、ほとんどの製品について安全上の懸念があることを特定しました。

このことにより、欧州委員会とEU加盟国は申請者が提案した使用レベルを修正し、より限定的な食品への使用を許可することになりました。

今回、何が新しくなったのでしょうか?
私たちは申請者から提出された新規データを評価するため、最新の方法論を利用しました。これは更新された2021年のEFSA科学的ガイダンスに記載されていますが、最初の評価時には利用できませんでした。複雑な混合物(スモークフレーバーなど)の単一成分に遺伝毒性があると確認された場合、混合物全体が、遺伝毒性があるとみなすよう勧告しています。

私たちは評価したスモークフレーバーのうち6種類には遺伝毒性物質が含まれており、そのため安全性への懸念が生じていると結論付けました。また、残りの2種類についてはデータ不足のため安全性の懸念を排除できませんでした。

スモークフレーバーに関するEFSAのアドバイスは消費者にとって何を意味しますか?
一般に遺伝毒性物質を摂取すると、有害な影響が生じるリスクが高まる可能性があります。ただし、これらの影響が現れる可能性は、個人の遺伝特性や食習慣などのさまざまな要因によって異なります。スモークフレーバーで味付けされた食品を摂取した結果このような有害な影響が発生する可能性についての調査はEFSAによって実施されていません。一方で、EFSAが評価に対して保守的なアプローチを採用していることは注目に値します。つまりハザードとリスクを推定するために最悪のシナリオを考慮することを意味しています。

一般的にバランスの取れた食事は食品リスクにさらされる可能性を減らします。さまざまな食品をバランスよく摂取する、例えば、肉、魚、野菜は、消費者の有害物質の摂取低減に役立つ可能性があります。

現在何が起きていますか?
欧州委員会とEU加盟国は現在市場に出ているスモークフレーバーの適切なリスク管理オプションについての議論の一環として、EFSAの科学的アドバイスを慎重に検討する予定です。

[1]SF-001“proFagus Smoke R714”(previously named “Scansmoke PB 1110”);SF-002 “Zesti Smoke Code 10;SF-003 “Smoke Concentration 809045”;SF-004“Scansmoke SEF7525”;SF-005 “SmokeEx C-10”;SF-006 “SmokEz Enviro-23”;SF-008“proFagus Smoke R709”;SF-009“Fumokomp Conc.”(previously named “Fumokomp”).