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ソース:https://www.efsa.europa.eu/en/news/bacteria-resistant-commonly-used-antimicrobials-still-frequently-found-humans-and-animals

Published: 6 March 2023

よく使われる抗菌薬に対するサルモネラ菌とカンピロバクターの耐性がヒトや動物で頻繁に観察されていることが、欧州疾病予防管理センター(ECDC: European Centre for Disease Prevention and Control)と欧州食品安全局(EFSA: European Food Safety Authority)が本日発表した報告書で明らかになった。その一方で、ヒトにとって非常に重要な抗菌薬に対する同時耐性は、いくつかの国の一部のサルモネラ属菌(Salmonella types)およびカンピロバクター・コリ(Campylobacter coli)を除いて、ほとんどの場合低レベルで検出された。

「抗菌薬耐性は、私たちが世界中で直面している最大の脅威の1つであり、ヒト、動物、環境に影響を与える。この複雑な問題に取り組むには、ともに協力することが重要である。

ECDCとEFSAのチーフサイエンティストであるMike Catchpole氏とCarlos Das Neves氏は、「私たちの取り組みでは、ヒト、動物、植物、そしてより広範な環境の健康が密接につながり、相互に依存していることを認識し、ワンヘルス・アプローチ(One Health approach)を体現している」と共同声明で述べた。

いくつかの国で明るい兆しがあった。それは、食用動物由来の細菌の増加比率が試験されたすべての抗菌薬の影響を受けやすかったことである。さらに、拡張スペクトルβラクタマーゼ(ESBL:Extended-spectrum Beta-lactamases)およびAmpCβラクタマーゼ(AmpC:AmpC beta-lactamases)産生大腸菌(E. coli)の有病率は減少していることである。

アンピシリンとテトラサイクリンに対するサルモネラの耐性の低下は、2013年から2021年にかけて、いくつかの国のヒトでも観察された。これは特に、豚や子牛によく感染するサルモネラの一種で、多剤耐性であることが多いS. Typhimuriumで顕著であった。また、ヒトとブロイラーにおけるカンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)のエリスロマイシンに対する耐性が減少傾向にあることもデータで示されている。

このタイプの抗菌剤は、カンピロバクター感染症の治療において非常に重要である。

一方で、ヒトのS. EnteritidisおよびC. jejuniのシプロフロキサシン(ciprofloxacin)に対する耐性は、同期間に増加傾向にあることも報告されている。S. EnteritidisとC. jeuniは、ヒトのサルモネラ症およびカンピロバクター症感染症のほとんどの症例を引き起こす。

類似の傾向は、2009年から2020年にかけてブロイラー由来のC. jejuniでも見られ、いくつかの国でシプロフロキサシンに対する耐性が増加した。カンピロバクターのシプロフロキサシン耐性のレベルは現在非常に高いため、この抗菌薬はヒトの重症カンピロバクター感染症の治療にもはや推奨できない。

大腸菌のカルバペネム(carbapenems)に対する耐性は、食用動物やヒトではまだ稀である。カルバペネムは最後の砦となる抗菌薬の1種であるため、人獣共通感染症の細菌でカルバペネムに対する耐性が確認された場合、懸念事項となる。したがって、カルバペネムに対する耐性を常に監視し、調査する必要がある。

EFSAは、いくつかの対話型コミュニケーションツールも公開している:

<ツールの紹介 ビデオ>

インタラクティブなデータ可視化ツールが2020年と2021年のヒト、動物、食品の各耐性レベルを国別に示している。

<データの紹介>

前年通り、ヒトの食品および水系抗生物質耐性データは、ECDCのSurveillance Atlas of Infectious Diseases(それぞれカンピロバクター症、サルモネラ症、シゲラー症という病名)に掲載されている。

本概要はここまで■