ビジネス活動を科学的に分析するビジネスサイエンス&テクノロジー株式会社

開催日程

2018年3月8日(木)
12:30~16:30(途中休憩含む)

講 師

講師 :新谷 英晴先生

昭和51年
京都大学大学院修了、薬学博士
同年
厚労省 国立医薬品食品衛生研究所入所
同研究所・室長
ISO TC 198 (医療機器の滅菌)・WG4 (生物指標)・日本主査
平成 20年
同研究所退官
同年
中央大学・客員教授、製薬会社・特別顧問就任 現在に至る。
主な研究分野
滅菌学、微生物学、分析化学
主な日本文および
英文著書
*プログラム下方のリストをご覧下さい。

開催会場

北とぴあ 9F 902会議室

  • 〒114-8503 東京都北区王子1-11-1
  • 代表電話:03-5390-1100
  • JR京浜東北線 王子駅北口徒歩2分、東京メトロ南北線王子駅5番出口より直結
  • 北とぴあウェブサイト(別ウィンドウで北とぴあのページが開きます)

受講料

29,000円(消費税込)※テキスト付

講義内容

昨今、大腸菌O157に拠る食中毒の被害が問題となっている。大腸菌O157は手を介して伝播する。それゆえ菌の伝播を滅菌・殺菌・消毒・除菌などの手段で断ち切らなければならない。手を介して伝播するのは院内感染も同じであり、その意味で食品の安全性の確保と医療機器ならびに医薬品の安全性の確保とは同義となる。

本講義では、医療機器・医薬品ならびに食品の品質に負のダメージを与える因子を滅菌・殺菌・消毒・除菌などの手段で減少させる方法とそのメカニズムおよび無菌性保証と素材適合性の確保の重要性を学ぶ。また、滅菌・殺菌・除菌・消毒・抗菌の違いと定義、現行の各種滅菌法と菌の死滅メカニズムを不活化対象物であるバイオバーデンならびに生物指標を用いて説明する。更に、医療機器・医薬品の製造現場での環境の清浄度について学び、生物指標あるいはバイオバーデンを用いた滅菌バリデーションを講義する。

滅菌バリデーションとは、生物指標あるいはバイオバーデンを用いて不活化対象物の無菌性保証ならびに素材適合性を確保する手段である。その主な目的は、最も不活化が困難な部位(コールドスポット)の特定と、それらの箇所に設置された生物指標の死滅から、無菌性保証水準(sterility assurance level, SAL)10-6を達成するための滅菌時間を算定し、SAL10-6が達成できる条件をバリデートすることである。詳細は講義の中で説明する。

講義は滅菌・殺菌・消毒・除菌・抗菌についての学術的基礎知識と、規制要求範疇となる滅菌バリデーションとを章立てて説明する。 微生物の研究や管理には広範な知識が求められる。日頃から抱かれている疑問点や課題についても可能な限り解答する。


プレゼンテーション個別内容

  • 滅菌・殺菌方法の基礎、メカニズム、適用、滅菌バリデーションなど
  • 滅菌・殺菌・除菌・消毒・抗菌、D値、バイオバーデン、SALなどの用語の定義
  • BI (biological indicator, 生物指標)、CI (chemical indicator、化学指標)の定義
1. 滅菌・殺菌・消毒・除菌・抗菌の違いと定義および現行の各種滅菌法と菌の死滅メカニズムの説明
  • 化学薬剤、有機酸
    • 有機酸の解離型と非解離型の殺菌活性の違い
    • 化学薬剤の中性分子がより殺菌効果が高い理由、NaClOを例にして
  • ラジカルが滅菌・殺菌に関与する化学薬剤の例
  • 過酸化水素滅菌・過酢酸滅菌・オゾン滅菌
  • オゾン・過酢酸・過酸化水素・二酸化塩素の滅菌効果と相対湿度との関係
  • 光触媒滅菌
  • 高圧蒸気滅菌
  • 乾熱滅菌
  • ガンマ線滅菌
  • 電子線滅菌
  • ガスプラズマ滅菌
  • 光パルス滅菌
  • UV滅菌
  • 濾過除菌
  • エチレンオキサイドガス滅菌
  • ホルムアルデヒドガス滅菌
  • 電解水を用いた滅菌・殺菌
2. 用途における滅菌対象微生物、生物指標の観点による特徴
  • 滅菌対象物の構造
  • 芽胞・グラム陰性菌・グラム陽性菌・ウイルス・プリオンなどの滅菌剤・殺菌剤などに対する抵抗性の順序
  • 芽胞菌と栄養細胞との抵抗性の比較
  • 滅菌バリデーションで損傷菌を考慮する必要性
  • 損傷回復に必須な成分
3. 医療機器、医薬品の製造現場および用途での環境の清浄度
  • 生物指標培養に関するアイソレーターの使用
  • 作業環境の清浄度の分類
4. 無菌性保証の考え方、生物指標を用いた滅菌バリデーション
  • 無菌性保証水準(sterility assurance level, SAL)とは何か
  • 生物指標・使用方法
  • ペーパーストリップ型と培地含有型生物指標の違い
  • 培養期間と培養温度
  • D値の求め方
  • 生残曲線法
  • 部分生残法(スパーマンカーバー法・スタンボマーフィーコクラン法)
  • D値を基にした滅菌時間の設定方法
  • 絶対バイオバーデン法、生物指標/バイオバーデン併用法、オーバーキル法、ハーフサイクル法
  • バイオバーデンの測定法・培養法
  • バイオバーデンとして通常見られる菌種
  • エアーサンプラーを用いた空中浮遊菌の測定
  • エアーサンプラーの種類と特徴
5. 最近の研究について
最近興味を持って研究しているテーマにプラズマ滅菌がある、本研究テーマの良さは比較的迅速に無菌性保証の達成が容易なことと滅菌後の素材適合性の確保が良好なことである。ガスプラズマ滅菌は滅菌分野への実用化が大いに期待されるが、その滅菌化学種の寿命が短いこと、飛行距離が比較的短いことなどが実用化へのネックとなっている。そのネックを如何に改善し、克服していくかが今後の研究課題となる。

主な英文および日本文著書

  • Bioinstrumentation and Biosensors, 1990, Marcel Dekker
  • Ohio Science Workbook :Polymers 1994, The Ohio Academy of Science
  • Analytical Applications of Immobilized Enzyme Reactors, 1994, Blackie Academic & Professionals
  • Sterilization Systems, 1995, Technomic Publication
  • Handbook of Analytical Application of Capillary Electrophoresis, 1996, Springer
  • Adsorption and its Application in Industry and Environmental Protection, 1998, Elsevier
  • Sterilization and Disinfection by Plasma –Sterilization Mechanisms, Biological and Medical Applications, 2011, NOVA Science Publishers
  • Gas Plasma Sterilization in Microbiology -Theory, Applications, Pitfalls and New Perspectives-, 2016, Caiser Academic Press
  • Disinfection, Sterilization, Preservation 6th edition, 2017、Lippincott Williams & Wilkins, in press
  • 医療用品の滅菌方法、滅菌バリデーション、滅菌保証—ISO規格翻訳本、1997、日本規格協会
  • 医薬品、医療用具製造の滅菌バリデーション、1998、じほう社
  • 医療用具GMPと滅菌バリデーション、1998、技術情報協会
  • 製造環境における微生物のモニタリングー迅速検出、同定法とデータの評価—、1999、技術情報協会
  • 生物工学ハンドブック、2005、コロナ社
  • 医薬品、化粧品、食品分野—各種製造設備・クリーンルームにおける洗浄・殺菌技術、2006、技術情報協会
  • 実務対応 微生物試験法と管理対策、2007、情報機構
  • 三極対応GMPにおける微生物試験、管理、2010、サイエンス&テクノロジー
  • 医薬品、医療機器ならびに医療用品の滅菌バリデーション実施のための指針、2010、情報機構
  • 三極対応微生物試験法の留意点および微生物管理、2012、情報機構
  • 医薬品・医療機器の製造工程における殺菌・滅菌の実務対応ノウハウ集〜規制への対応、バリデーション実施、日常管理〜、2012、技術情報協会
  • 食と健康の高安全化〜殺菌、滅菌、消毒、不活化、有害物除去技術〜、2012、S&T出版(株)
  • 新GMP工場のレイアウト図と設備バリデーション、2013、技術情報協会



お申し込みはこちら

New Drug Candidates(NDC)

The Journal provides recent progress in new drug candidates and related R&D topics. Most candidates and related topics are published and submitted recently from worldwide. The sources include the recent major journals, congress, and symposia worldwide. The Journal also provides the most recent findings useful for designing new screening systems and for new mode of action.
more »

『製造/GMP適合問題によって生じる医薬品の供給不足に関するリフレクションペーパー (EMA) 】(ご参考用翻訳版)

(Reflection paper on medicinal product supply shortages caused by manufacturing/Good Manufacturing Practice Compliance problems-WC500135113)

『REACHと化粧品規則のインターフェース(調和)について(ECHA)』(ご参考用翻訳版)

(Interface between REACH and Cosmetics regulations-ECHA-14-FS-04-EN)